再来年の大河は菊池源吾。

金龍堂まるぶん店

2016年09月13日 16:20

 友人に、定食屋などに食べに行くと決まって「今日のおすすめ」「一番人気」などと書かれた、いわゆる定番メニューを頼む人がいる。
 彼に言わせると、「とにかく失敗したくない、だから決して冒険しない」そうだ。人生の何分の一かを損しているように思えるが、それが彼の生き方だそうだ。
 先日彼と久しぶりに昼飯を食べに行ったが、彼が頼んだのはやはり「てりやきマックバーガー」だ。フィレオフィッシュを頼む僕を、彼は半ば蔑みの表情で見つめる。そんな彼とハンバーガーを食べながら、僕は再来年の大河ドラマに決まった『西郷どん』を思い出した。




「ここで菊地源吾かよ!」僕は思わずスマホの画面にツっこんだ。
西郷さんは正直いって1990年の大河『翔ぶが如く』でやりきった感がある。それにココんとこの大河は2年に一度のペースで幕末が舞台だ。ったく、ケータイの契約かよ!このビエンナーレめ!
NHKも冒険してないな。
そりゃ、あれだけ毎週毎週視聴率がニュースになるから、気になるのもわかるけど、そこは国営放送、数字を意識しない番組を作ってほしいものだ。

2001年に放送された大河ドラマ『北条時宗』。
これが中盤以降とにかくスゴイ展開で、中国語がペラペラの鎌倉御家人がいるわ(渡部篤郎)、幕末並み開国論を唱える鎌倉御家人がいるわ(渡部篤郎)、大嵐に逢う蒙古軍を助けるために博多に上陸させようとる人がいるわ(渡部篤郎)といるわいるわ。終いには北条得宗家の主である北条時宗が民主主義に目覚めるなど、何ともブッ跳んだ大河ドラマだった。
それでも僕は最後まで観た。なぜ観たかって、一番の理由は『時宗』が過去の大河にはない時代やテーマを扱った大河ドラマだからである。元寇で一年間引っ張るというNHKの冒険心に僕は惹かれてしまったのだ。いまのNHKにそれができるだろうか?
いつもてりやきバーガーじゃ飽きちゃうよ。たまにはフィレオフィッシュやカルビマックを食べたくなるが人情さ。冒頭の僕の友人はちょっと違うけど。

まあ決まったものはしょうがない。『西郷どん』には今までの定説を打ち破る西郷像や幕末像を築いた、後世に残る大河ドラマとなってほしい。
「今年のてりやき、ソースがいつもと違ってうまいじゃん」なんて言いたいものである。


とかなんとか言いつつ、おそらく物語のクライマックスとなるであろう、熊本城攻防戦が今から楽しみでしかたがない僕である。

予習にはもちろんコレ『翔ぶが如く』がおすすめ!



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